過去問題に挑戦しよう

 


例1 要求される文章の性質について

同じような学部名であっても、大学によって
【T】 課題文を充分わきまえた上で論述する必要のある場合
【U】 それよりも個性的な文章を書いたほうが評価される場合
のように色分けをすることができます。

【T】のような場合、まず課題文を正しく読解することが大前提となり、さらに要約をした上で自分の意見を書くことが求められることもあります。
【U】のように個性的な文章を書いた方がよい場合は、課題文は大意をつかむ程度で、あとはオリジナルな内容を考える方に時間をかけた方がよいわけです。

このような違いは大学ごとで明確な傾向があります。
したがってそれを理解するためには、過去問題にじっくり取り組んでおかねばなりません。過去問題をすべて解答し終わった生徒は、類題として良問を紹介します。

例2 求める人材の質について

大学によって求めている学生像そのものに違いがあります。
そしてその違いは、過去問題を分析すればわかります。

例えば、慶應義塾大学法学部では、現実的な社会問題を題材にしたものよりも、思想的問題が頻出しています。表面的な政治問題の背後に、どのような思想的問題が隠されているのか、そのように本質を見ぬこうという問題意識の高い人物を求めている証拠です。思想的レベルから掘り下げて社会現象を分析していってこそ、問題解決の道があるというスタンスに立っているものと思われます。

このような学部を受験するときには、思想・哲学の基本的知識が必要になります。
そして、解答の中にも、思想レベルの分析を盛り込んだ内容が必要となってくるわけです。

しかし、同じ法学部でも他の大学ではもっと現実的な問題意識に焦点を当てている大学も多いのです。このような大学の場合には、より具体的な現象に言及すること意識して文章を作成することが高い得点につながるでしょう。逆に下手に思想的レベルで解答すると、やや抽象的なイメージを与えて、印象を悪くする可能性があります。

小論文入試においても各大学ごとに傾向がありますから、きっちりと過去問題で対策をとることが何よりも大切です。

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予備校や通信教育の小論文講座では、「文系・理系」や「人文系・教育系・社会科学系・理工系・医歯系」のようにまとめられています。しかし、現在の大学受験の小論文はますます多様化しており、例えば同じ社会科学系といえどもひとまとめにすることが難しくなっています。